【池原照雄の単眼複眼】実用燃費はまだ伸びる…日産・淵上氏の10か条

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38年間、一貫して燃費を追求

新型ハイブリッド車の登場や環境対応車税制の実施で、自動車ユーザーの「燃費」への関心が一段と高まる状況となっている。こうしたなか、日産自動車は実験部で一貫して燃費改善に取り組んできたベテラン社員の運転を解析、エンジン制御などに反映した改良モデルを開発した。

この試みは、「10・15モード」など国土交通省の審査燃費の改善よりも、むしろ個々のユーザーでばらつきがある「実用燃費」の底上げにつなげてもらう狙いだ。

同社パワートレイン実験部に所属する淵上夏次氏(58歳)の省燃費運転テクニックの一部をクルマが肩代わりするようにした。淵上氏は1971年の入社以来、38年に渡って燃費性能を追求してきたテストドライバーだ。

◆「発進」と「緩い加速」でドライバーをアシスト

実験部でも、省燃費運転の腕前はピカ一であり、淵上氏の車速とアクセルストロークとの関係などを解析してエンジンやCVT(無段変速装置)の制御に反映させた。

具体的には一般ドライバーと熟練者で燃費の差が出やすい「発進時」と「緩い加速」というシーンでエンジン回転数などを制御し、燃費のよい運転をアシストするようにした。

一般ドライバーは「発進時」にはアクセルを踏み過ぎる傾向がある。また、一定速度までの加速や、なだらかな登り坂などでの「緩い加速」では、アクセル操作が「ばたつき」やすく、余分な燃料を消費しやすいのだという。

こうしたアシスト制御を反映したのは『ティーダ』や『キューブ』など燃費改良のマイナーチェンジを一斉に行う7モデル。今月23日に同時発売される。

◆これが「納得」の10か条

淵上氏は省燃費運転のノウハウを、以下のような10か条にまとめている。
1)「急」の付く運転操作をしない
2)前方を良く見て無駄な加速はしない
3)ハンドルはなるべく切らない
4)発進はタイヤを転がしてからアクセルON
5)加速はじめのアクセルはゆっくり、その後は開度一定で目標車速まで加速
6)目標車速到達後はアクセルを動かさない
7)3台前の車両を見て、早めの減速
8)加速は早めに、減速は長く
9)ブレーキは極力使わない
10)燃費最適なギア、エンジン回転で

まずは安全運転第1の初心者ドライバーがいきなり取り組むには難しい項目もあるが、ひとつひとつに「なるほど」と思い当たるフシがある。

交通の流れに乗ることが安全運転やマナーにつながるので、燃費ばかり気にしてはいられないが、心がけて慣れていけば「両立」は可能だと思う。この10か条を参考に、最近はメーターの燃費表示を気にしながらの省燃費運転に凝っている。

《池原照雄》

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