新日本製鐵は、新設中の羽田空港D滑走路の桟橋部に用いられるチタンカバープレート向けにチタン薄板を大量受注した。工事に使用されるチタン薄板は約1000tで、建設分野でこれほどのチタンが大量に採用されるのは初めて。
カバープレートは、チタン薄板と塗装鋼板の間に不燃ウレタン芯材をサンドイッチしたパネル状のもので、滑走路桟橋部の下面・側面に設置される。今回、このカバープレートの外面にチタンを適用することで、海上という高腐食環境で耐用年数100年を標榜する滑走路桟橋部の長期防食を実現し、メンテナンス費用の大幅削減が可能となる見込み。
今後は一般的な道路橋の予防保全、ライフサイクルコスト最小化策としての活用していく。同社では高耐食性というチタンが本来持つ特長を発揮できる用途・分野を開拓することで、更にチタン需要の拡大を目指す。