救急車のカーナビが迷走、病院に延着

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東京消防庁は、救急車が患者を搬送した際、カーナビゲーションの誘導ミスにより、病院到着が遅れたことを明らかにした。首都高速道路を走行していたにもかかわらず、ナビが一般道と誤認したことが原因のようだ。患者は病院で死亡している。

同庁によると、トラブルが発生したのは1月19日早朝。北区内に住む女性が急病で倒れ、搬送依頼を受けた滝野川消防署に所属する救急車が出動。受け入れ先となる中央区内の病院までのルートを運転の隊員が熟知していなかったため、救急車に装備されたカーナビに目的地として設定した。

救急車は首都高速を経由して病院を目指したが、目的地の病院に一番近い出口で高速道路から降りる誘導がなされず、首都高速都心環状線を走行中に誘導が終了されてしまった。病院は首都高速に隣接した場所にあり、カーナビが「一般道を走行している」と誤認したことが原因とみられる。

このため救急車はひとつ先の出口で降りたが、誘導終了時から換算すると約12km余計に走ることとなり、約17分の到着遅れとなった。女性は意識不明の状態で病院に収容されたが、まもなく死亡が確認された。到着遅れと死亡の因果関係は薄いという。

救急車は2004年に導入されたもので、装着されたカーナビも同時期のものとみられる。メーカーは明らかにされていない。隊員は病院名ではなく、病院の所在地(住所)を入力していたという。一般道との誤認はこのために発生した可能性もあり、同庁が検証を進めている。

《石田真一》

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