三井造船は、千葉事業所でパナマ国のMES1693シッピング社向け17万7000重量トン型ばら積み貨物運搬船「ケープ ガーランド」が完成し、引き渡した。
船は、貨物艙に二重船側構造を採用することで、荷役効率化、貨物艙内のメンテナンス性、構造安全性の向上を図ったダンケルクマックス型ケープサイズバルカーの新設計船。
SOLAS条約の二重船側構造要件を満たした構造でありながら、構造配置を工夫することで従来の単船側構造船並みの貨物艙容積を確保した。国際船級協会連合の統一規則に沿って設計、オペレーションの自由度の確保と構造安全性の向上の両立を図った。船首楼の設置、船首部予備浮力に関する新規則への対応により、安全性も向上した。
また、主機関にはIMO排ガス環境基準を満たした三井-MAN「B&W6S70MC-C」型を装備し、常用出力で最適なマッチングとすることで低燃費化を図った。電子制御式シリンダ注油システムを採用し、運航コストの低減も図った。