フォードは、リンカーン『MKT』を発表した。3列シートを備えたフルサイズの新型クロスオーバーで、プレミアムセグメントにおいて新たな顧客獲得を目指す。
フォードは2008年のデトロイトモーターショーにリンカーン『MKTコンセプト』を出品。フォードブランドのクロスオーバー、『フレックス』とプラットフォームを共用するモデルだが、このコンセプトカーがほぼそのまま市販仕様に移行した。
新型MKTのエンジンは2機種。3.7リットルV6の「デュラテック」は最大出力268ps、最大トルク36.7kgm。直噴の3.5リットルV6ツインターボの「エコブースト」は最大出力355ps、最大トルク48.3kgmを発生する。
とくにエコブーストはV8並みのパワーとV6の燃費を両立させているのが特徴。どちらのエンジンもトランスミッションはパドルシフト付きの6速AT「セレクトシフト」で、駆動方式は3.5リットルが4WD、3.7リットルはFFが標準で、4WDがオプションとなる。
外観はリンカーンのアイデンティティに則った設計。左右2分割の縦メッキグリル、横一列のリアガーニッシュはリンカーン伝統のアイテムだ。ボディサイズは全長5273×全幅1930×全高1712mm、ホイールベースは2995mm。フルサイズクロスオーバーにふさわしい堂々の大きさである。
室内は上質なレザーやウッドをふんだんに使用したラグジュアリーな空間。インパネの照明には白色LEDが使われる。2列目シートはキャプテンとベンチの2種類があり、それによって、乗車定員は7名か8名となる。広大な開口部を持つガラスパノラミックルーフ、ツイン7インチのDVDモニターなど、快適装備も充実。フォード最新のテレマティクス、「SYNC」も設定された。
安全面では、「ブラインドスポットインフォメーションシステム」、「アクティブクルーズコントロール」、「アクティブパークアシスト」、「クロストラフィックアラート」などが盛り込まれる。
フォードはリンカーンMKTの価格を4万4995ドル(約405万円)からとアナウンス。米国では今夏から販売が開始される。アキュラ『MDX』やアウディ『Q7』がライバルだ。