独立行政法人の石油天然ガス・金属鉱物資源機構(JOGMEC)は、経済産業省から補助金の交付を受けて実施している海外ウラン探鉱支援事業で、新規のウラン共同探鉱をオーストラリアの北部準州で開始したと発表した。
JOGMECがオーストラリアでウランの共同探鉱を行うのは今回が初の案件となる。
調査対象のマーフィー地域は、ダーウィン市から約1000km離れた内陸部に位置する。北部準州の内陸部は、最近の大陸縦断鉄道の全線開通に伴い、アクセスの向上が見られるものの、オーストラリアでも数少ない探鉱フロンティアのひとつと位置づけられている。共同探鉱の相手は、オーストラリアのボンダイ・マイニング社。
JOGMECは4年間で合計300万豪ドルの探鉱費用を負担することで、プロジェクト51%の権益を獲得する。
探鉱する地域は、新しい地層に覆われていることから、その下部の地質構造の解析を行う必要があり、技術的リスクの高いプロジェクトだ。すでに、ボンダイ・マイニング社が空中磁気探査などの結果からボーリングを開始し、地質構造の把握に努めている。
今後、この作業を継続し、より深部をターゲットにしたボーリング調査により鉱徴の確認を行う予定だ。