シャープと日亜化学工業は、LEDと半導体レーザーに関するクロスライセンス契約を締結したと発表した。
今回のクロスライセンス契約により、両社が所有する日本および世界の主要国に及ぶ膨大な数のLEDと半導体レーザーの特許について、お互いに利用することが可能になった。
LEDは、長寿命と省電力が特長で、次世代照明の本命として期待が高まっている。現在、携帯電話やPDAのバックライトを中心に採用されているほか、今後は一般照明器具、液晶テレビ用バックライトや車載の外装用ライトなどにも大量に採用されると予想されている。
一方、半導体レーザーは、CDやDVDなど光ディスクの記録再生用キーデバイスとして用いられてきた。ハイビジョン映像が身近になるなか、地上デジタル放送やブルーレイディスクの記録再生に不可欠なデバイスとして、青紫色レーザーのニーズが急拡大している。
シャープは、1968年にLEDの開発に着手し、1970年に量産を開始した。また、半導体レーザーに関しても、1982年に世界で初めてCD用の赤外半導体レーザーを生産、今年2月には業界最高水準の250mWパルス出力青紫色高出力半導体レーザーの量産を開始している。
両社は、今回のクロスライセンス契約の締結により、さらに高性能なLEDや半導体レーザーの創出をはかり、急拡大する市場のニーズに対応する方針だ。