新日本石油は、石油精製部門である新日本石油精製の室蘭製油所で10日、石油化学製品キュメン製造装置が完成したと発表した。
同社グループは、重要な事業戦略のひとつとして今後、中国を中心に石油化学製品需要がますます拡大することが見込まれるアジア市場をにらんでCRI(石油精製と石油化学の一体化)の強化を進めている。
今回の新設装置により製造されるキュメンは、同製油所で生産したプロピレンとベンゼンにより製造される自動車用ガラスなどの原料であるフェノールの原料となる高付加価値石油化学製品で、製油所における原油からキュメンまでの一貫製造は国内では初めて。
室蘭製油所は、アジア市場へのキュメンの供給を開始することで、製油所の付加価値向上を図る。