新日鉄エンジニアリングは、台湾の中国鋼鐵社(CSC)向け第3高炉用ステーブクーラーと、イタリアのILVA社向け第1高炉用ステーブクーラーの国際入札に参加し、2件連続で受注したと発表した。
新日鉄エンジニアリングの製鉄プラント事業部は、CSC社に対し、現在稼動中の第3高炉用に続いて、連続でステーブクーラーを納入することになる。
また、ILVA社でのステーブクーラーの採用は、1973年の初回納入から数えて10件目となる。同社では、これまでの稼動実績による安定性が高く評価された結果、今回、海外勢との競合を制して受注することができたとしている。
ステーブクーラーは、高炉の炉壁を保護するために鉄皮の炉内側に設置する水冷の冷却金物。ステーブクーラーの導入により、炉内壁の損耗が抑えられ、高炉が長寿命化することで、高炉の改修間隔を延ばすことができる。
同社製ステーブクーラーは、高炉の高圧操業、高熱負荷操業の進展に伴って様々な改良を重ねてきたが、ステーブクーラー内に鋳込んである冷却用パイプの形状に独自性が有り、それにより高い冷却性能を持つのが特徴。
これまでも、ステーブクーラーを国内外の需要家から約130件受注してきた。今後も国内および海外で、ステーブクーラーを含む高炉機器拡販に注力する方針だ。