【神尾寿のアンプラグド特別編】ポスト3G時代に向けて動き出す。ワイヤレスジャパン2008…前編

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7月22日、東京ビッグサイトで通信・ワイヤレス・モバイル機器の総合展示会「ワイヤレスジャパン 2008」が開幕した。情報通信関連のイベントは日本でも数多く実施されているが、その中でもワイヤレスジャパンは“モバイル”に特化しているのが特長だ。携帯電話業界を中心にキャリアやメーカーがひしめくように軒を連ね、ワイヤレス・モバイル業界の“今”が見えるイベントになっている。

特に今年は、来年以降はじまるワイヤレス(モバイル)ブロードバンド時代の幕開けを控えた時期にあたる。ワイヤレスジャパンの会場を歩くだけで、ワイヤレス・モバイル産業の変革期を肌で感じる内容になっている。

そこで今回のアンプラグドは特別編として、ワイヤレスジャパンに見られたワイヤレス・モバイル産業の変化についてレポートする。

◆テーマは「ポスト3G」 ドコモはスーパー3G(LTE)をアピール

今年のワイヤレスジャパンの大きなテーマは、ずばり「ポスト3G(第3世代携帯電話)」だ。周知のとおり、日本は世界でもっともモバイル通信インフラの整備が進んだ国だ。3Gの普及率は約87%に達しており、すでに2G対応の携帯電話は市場から姿を消している。海外では、新興国はもちろん、欧米でも未だ市場の主流は2GのGSMだ。一部の先進国で3Gの普及拡大が本格化し始めたばかりということからも、日本市場の3Gシフトが世界をリードしていることがわかるだろう。

この“3Gの次”となるのが、ポスト3Gだ。ここでは複数の通信方式が、新時代のワイヤレス・モバイル市場を狙い商用化に向けた準備が進んでいる。

その中で、最右翼となるのがNTTドコモの「スーパー3G(LTE)」だ。これは現在主流の3G通信方式であるW-CDMAの後継に位置づけられている通信方式であり、近い将来、世界中の多くの通信事業者が採用する。日本でも、スーパー3Gの研究開発をリードするNTTドコモはもちろん、ソフトバンクモバイルも導入に向けた実験に取り組んでおり、KDDI(au)も将来的にLTEを採用する方針を示唆している。

ワイヤレスジャパンのNTTドコモブースでは、このスーパー3Gの展示とデモンストレーションに広いスペースが充てられている。ブース内にはスーパー3Gの実験用移動基地局者が展示されているほか、デモンストレーションも実施。フルHD映像の伝送やリアルタイム格闘ゲームの実演により、最大250Mbpsに達する高速大容量通信と、伝送遅延が5ミリ秒以下という反応速度の速さを実感できる内容になっている。さらにドコモブースの近隣では、内外のメーカーがスーパー3G向けの設備や試作端末を積極的に展示しており、商用化に向けた準備が進んでいることがわかる。

一方、スーパー3G(LTE)以外にも、ワイヤレスブロードバンド時代に向けたアプローチは複数存在する。

そのひとつが「モバイルWiMAX」だ。日本ではUQコミュニケーションズがすでに事業免許を取得しており、2009年から商用サービスが始まる予定だ。今回のワイヤレスジャパンではKDDIブースの中にUQコミュニケーションズの展示スペースが用意され、基地局設備や北米で行われた実証実験用の端末などが展示されていた。

他にも、モバイルWiMAXと同時期に事業免許を取得したウィルコムの次世代PHS「WILLCOM CORE」も実験用設備を披露して積極的に展示。一方、クアルコムは現行3Gの基幹技術であるCDMAを拡張し、ブロードバンド時代に向けたアップグレードパスとする「HSPA+」のデモンストレーションを行うなど、ポスト3Gに向けた各社の展示はとても熱の入ったものになっている。

《神尾寿》

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