登校中の小学生にクルマを突っ込んだ男、刑事責任を問えず

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今月2日、千葉県松戸市内で登校中の小学生に対し、故意にクルマを突っ込ませ、殺人未遂容疑で逮捕された32歳の男について、千葉地検松戸支部は20日、「男の刑事責任能力に問題あり」と判断。不起訴処分とし、裁判所は同日付けで鑑定入院命令を出した。

問題の事故は今月2日朝に発生した。松戸市古ヶ崎4丁目付近の市道を集団登校のために歩いていた小学生数人の列に対し、後方から進行してきた軽乗用車が衝突。クルマ小学生3人を直撃し、打撲などの軽傷を負わせた。

クルマを運転していた32歳の男は「自分のことを指差して笑うなど、バカにされたので腹が立って殺してやろうと思った」などと供述。激怒する様子から車を故意に突っ込ませたものと判断し、殺人未遂の現行犯で逮捕した。

これに対し、被害を受けた小学生は「指を差して笑ったりしていない」と反論。検察は慎重な捜査を続けていたが、被害妄想などの症状がみられることから、20日までに「逮捕された男の刑事責任能力には問題がある」として不起訴を決めた。

一方で、検察は心神喪失者医療観察法に基づく鑑定入院を千葉地裁松戸支部に申し立てており、これを受けた裁判所が同日付けで鑑定入院命令を出し、男は同日付けで入院措置が取られている。

《石田真一》

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