ホンダ『フリード』には3タイプのシートパターンが用意されている。ひとつ目は『モビリオスパイク』の流れを汲んだ広いラゲッジスペースを特徴とした2列シートの5人乗り。
そしてふたつ目は、メインモデルとなる2列目キャプテンシートの7人乗り。キャプテンシートは2列目に2脚チャイルドシートを装着していても、中央をウォークスルーして3列目にアクセスできるので、幼少期の子供が多い家族には最適なシートパターンだ。2列目のキャプテンシートは『ステップワゴン』クラスのシートサイズがあり、座り心地や快適性の高さもベンチシート車よりも高い。
さらに3列シートには従来のモビリオと同じような2列目のベンチシート車も用意されている。2列目のベンチシートはフレックスと同じ形状なので6:4分割でタンブル(折りたたみ収納)させることが可能で、タンブルさせればキャプテンシート車よりも奥行きのあるラゲッジルームを作り出すことができる。
座面がフラットでバックレストもキャプテンシートよりは短いが、2列目ベンチシートも200mmのロングスライドが装備されているので、使い勝手を重視する人なら8人乗りも悪くない。価格はキャプテンシートよりも2万1000円高くなる。
フリードのインテリアデザインを担当した小池欧介さんは「フリードはどの席でも185cmの身長の人が快適座れるように、全列でミドルサイズ車で使われているシートフレーム使ってシートを作っています。また、3列目は跳ね上げ式を採用していますので、3列目の定員が3名になっているのもポイントのひとつです」とコメント。
確かに今までのワゴンタイプのミニバンは3列目の乗車定員が2名のクルマが多かった。そのためキャプテンシートを選ぶと定員が6名となり、いざというときに多人数乗車ができなくなってしまうので、キャプテンシートは選びにくいという人も多かった。だが、フリードはキャプテンシートでも7人乗りが可能となり、価格も8人乗りよりも安いのでキャプテンシート車を選ぶ人が多くなるに違いない。