三井化学は、主に自動車の潤滑油の配合剤として燃費向上や潤滑油長寿命化に貢献するエチレン・αオレフィンオリゴマー「ルーカント」の生産能力を倍増するため建設中だった岩国大竹工場の第2プラントが営業運転を開始したと発表した。
ルーカントは、無色透明・粘稠な液体で、主に自動車の潤滑油の配合剤として同社が独自に開発したユニークな戦略商品だ。製品の活用により潤滑油の粘度を低くして自動車の燃費を向上させ、CO2発生量の削減が図れる。さらに潤滑油の安定性を向上させ長寿命化し、交換頻度を減らして廃油を削減するができる。
同社では、世界的な環境規制の強化を背景に市場の高成長が続いており、製品の安定的な供給能力を確保し、事業の拡大を図るため、生産能力を大幅に増強した。
既存のプラントの生産能力は年間5000トンだったが、岩国大竹工場に第2プラントを建設し、生産能力を年間1万1000トンに引き上げた。