BMW『1シリーズ』に追加されたノッチバッククーペ「135i クーペMスポーツ」が日本に導入された。
「日本市場にクーペを追加したのは、BMWのラインナップにおける1シリーズの存在感を高めるためであって、台数を追っているわけではありません。バリエーションは当分、135iのみの予定です」(BMW関係者)と、当分は1グレード販売となる見通しだ。
1シリーズクーペはドイツ本国では、この135iのほか、3リッター直6自然吸気ガソリンの「125i」、2リッター直4ターボディーゼルを搭載した「120d」「123d」がラインナップされている。
とくにディーゼルはBMWの全ラインナップのなかでも最新鋭のもので、120dが177ps/36.7kgm、123dは量産車で初めてリッターあたりの出力が100ps超となる204ps/40.8kgmという高性能ぶり。CO2排出量もEU混合モードで135iが220g/kmであるのに対して120dが128g、123dが138gと、非常に少ない。また、排ガス中のPM(粒子状物質)量など、他の有害物質についても将来規制を達成可能な設計となっているなど、環境適合性も高い。
欧州メーカーは最近まで、低CO2性能に優れるディーゼルを環境技術の看板として掲げてきたが、このディーゼルエンジン搭載車を日本に導入する計画はないのだろうか。
BMWジャパンのヘスス・コルドバは、ディーゼル導入について「日本ではユーザーはガソリンエンジンをスポーティと考え、好んでいるため、導入は今のところ考えていない」と、導入には否定的。また「ユーザーがディーゼルに関心を示せば導入することもあるかもしれないが、販売店からはユーザーがディーゼル車に興味を示しているというような傾向の変化を示す報告は今のところほとんど受けておらず、検討はしていない」と、ディーゼル需要創出をリードする考えもないことを明らかにした。
日本では今年、日産自動車がルノー主導で開発したクリーンディーゼルを、新長期排ガス規制対応第1号として国内に投入する計画を明らかにしているが、ディーゼルのトップバッターはどうやら順当に日産で決まりという公算が高くなってきたようだ。