三菱マテリアルは、四日市工場に335億円を投じ、多結晶シリコンの生産能力を増強すると発表した。
同社グループの多結晶シリコン事業は、四日市工場と米国・アラバマ州の米国三菱ポリシリコン社の2工場体制で生産しており、両工場ともイレブンナイン(99.999999999)高純度の多結晶シリコンを製造している。
昨年4月には、同社が直接多結晶シリコン事業を運営することで、意思決定の迅速化や技術開発力の強化を図り、同事業の成長・発展のため、連結子会社だった三菱マテリアルポリシリコンを吸収合併し、現四日市工場を発足した。
また、半導体向けや太陽電池向けの急速な需要伸にに対応して、四日市工場、米国三菱ポリシリコン社の2工場とも、現有ラインでの生産性向上による生産能力増強を図ってきた。
多結晶シリコンの需要は、中長期的には、高度情報化社会や、発展途上国での半導体市場の拡大、環境保全への意識の高まりから、クリーンエネルギーである太陽電池向けに一層の需要拡大が予想される。中長期トレンドを視野に、生産能力を増強する。
現在の四日市工場の近隣に約9万平方メートルの建設用地を購入し、第一段階の起業として、年間1000トン生産能力を増強する。竣工は2010年1月の予定。
将来的には、同敷地内でさらに年間3000 - 4000トンの増産計画も検討している。