JFEスチール、ラインパイプ用鋼管5万2000トン受注

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JFEスチールは、カナダ最大のガス輸送会社TransCanada社が開発するノースセントラルコリドープロジェクト向けにラインパイプ用X80グレードUOE鋼管約5万2000トンをメタルワンをパートナーとして受注し、製造を開始したと発表した。

クリーンエネルギーとして注目されている天然ガスの需要が高まる中、ガス輸送効率を高めることに加え、トータル建設コスト、操業コストの低減を目的に、従来のX70グレード鋼よりも高強度で、広く実用化されている規格としては最高グレードであるX80を使用したラインパイプの需要が増加している。

JFEは1989年に世界に先駆けてX80ラインパイプの商業生産を開始し、これまでに12万トンの製造実績を持つ。また、世界で唯一商業ベースのX100グレードラインパイプの納入実績も持ち、今回の大量受注はこれらの実績を高く評価されたとしている。

また、JFEは地震地帯や不連続凍土地帯で発生する地盤変動によるパイプの変形に対して局部座屈や円周溶接部からの破壊が生じないような十分な変形性能を持つ鋼管を開発・実用化しており、今回受注したパイプラインでも一部使用する予定だ。

これらの高強度鋼管の製造は、不純物や介在物の少ない高品位の鋼を生産する精錬技術、連続鋳造時に鋼の中心部の特性を改善する軽圧下技術などの製鋼技術、厚板の最新鋭の加工熱処理、特に高冷速加速冷却およびオンライン熱処理による高強度鋼の高性能安定製造技術に支えられている。

《レスポンス編集部》

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