15日に羽田空港で発表された非接触給電(IPT)ハイブリッドバスは、一般的な路線バスに近い運転操作感覚・乗り心地を目指して開発されている。最高速度は80km/h、車両総重量は15.6トンと、出力・サイズにも特に変わりはない。
IPTハイブリッドバスが、現在、街中で走っているニッケル水素電池を搭載したハイブリッドバスと大きく異なるのは、現行のトヨタ『プリウス』30台ぶん以上の定格容量を持つリチウムイオンバッテリーと、一般路線バスの約半分の排気量となる“補助的な”ディーゼルエンジンを搭載していること。
同バスの開発を担当した日野自動車HV開発部HV研究・先行開発グループ長の清水邦敏氏は、「動力性能はディーゼル・エンジンの路線バスと同等です。運転操作についても同様で、今までと同じ操作で、戸惑うことなく運転できることを念頭に開発した」と語る。
ユーザーが普段と同じように乗るだけでは、非接触給電ハイブリッドとハイブリッドの違いの差に気づかないかもしれない。発進時のモーター駆動(EV発進)以外は従来のハイブリッドバスの乗り味と何ら変わりないというのが乗ってみての印象だ。