日立製作所など3社、ハイブリッド用電池の開発体制を強化

エコカー 燃費

日立製作所、新神戸電機、日立マクセルは、ハイブリッド車に搭載するリチウムイオン二次電池の増産および開発力の強化に対応するため、日立ビークルエナジーに増資すると発表した。

日立ビークルエナジーは、ハイブリッド電気自動車などのリチウムイオン二次電池のマーケティングおよび開発・製造を目的に、日立、新神戸電機、日立マクセルの3社が合弁で2004年に設立した。

2006年3月には、日立と新神戸電機が第一次増資を行って日立が筆頭株主となり、日立のリーダーシップのもと、モーター、インバーター、バッテリーというハイブリッド電気自動車の主要コンポーネント3つを組み合わせて最適なシステムとして提供できる体制を目指した。これまで、日立のリチウムイオン二次電池は、複数のカーメーカーで採用され、累計販売数は20万セルに達している。

現在、ハイブリッド電気自動車の市場規模は、世界的な環境規制の強化や燃費意識の高まりから、2006年度の41万台から、2010年度には150万台にまで伸長するとみられている。さらに、2015年には、ハイブリッド電気自動車用のリチウムイオン二次電池の需要が、現在主流であるニッケル電池の需要を上回ると日立は予測。

これらの市場背景に対応するため、日立、新神戸電機、日立マクセルは、今回、日立39億8800万円、新神戸電機12億円、日立マクセル8億1200万円の計60億円を増資する。増資額の半額を資本金に、半額を資本準備金に繰り入れる。

これにより、日立ビークルエナジーの資本金は70億円となり、出資比率は、日立が64.9%、新神戸電機が25.1%、日立マクセルが10%となる。

今後も、日立は、モーター、インバーター、バッテリーのハイブリッド電気自動車の主要な3つのコンポーネントすべてを開発・設計・製造し、最適なシステムとして提供できる強みをいかして、新神戸電機、日立マクセルとともにハイブリッド電気自動車用のリチウムイオン二次電池事業に注力するとしている。

《レスポンス編集部》

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