GMは、「独自のエタノール精製技術を開発、特許を取得した企業と提携を結んだ」と発表した。
ガソリンに替わる燃料が自動車業界最大のテーマとなりつつあるが、エタノールは価格が高い、購入できるスタンドが少ない、などの理由で建前ほど普及しているとは言えないのが現状。
GMと提携を結んだ企業はイリノイ州のコスケータ社で、2006年創立。バクテリアとバイオリアクターにより、プラスチックゴミなどからエタノールを精製する技術を開発。同社によると、エタノール精製1ガロンあたりの価格は1ドルを切る、という。
原料はゴミのほか、農産物の不要部分、雑草など。エタノール精製原料としてはトウモロコシ、大豆などが中心だが、これが世界の穀物価格の上昇に関わるなど、経済的な問題点が指摘されていた。しかしコスケータ社はトウモロコシでも捨てられる茎、葉などの部分からエタノールが精製できるという。
コスケータ社は今年後半にもエタノール精製プラントを建造、本格的な生産体制に入る。生産能力は年間4万ガロンを目指している。
GMはコスケータ社が生産したエタノールでの走行実験を行い、同社にリサーチ、技術供与などを行う予定。ガソリンに比べてCO2排出量が74%削減される、というエタノールが全米で本格的に導入される日は近いかも。