21日午後、大阪府寝屋川市内の国道1号を走行していたクルマの運転者から「ダチョウが道路を走っている」との通報が警察に寄せられた。現場近くの家から脱柵して逃走したとみられ、複数台のクルマにはねられて死んでいる。
大阪府警・寝屋川署によると、事件が起きたのは21日の午後2時20分ごろ。寝屋川市点野1丁目付近の国道1号を走行していたクルマの運転者から「数羽のダチョウが道路を走っている」との通報が寄せられた。このうち1羽は間もなく近隣住民が確保したが、もう1羽は複数台のクルマにはねられて死亡した。
ダチョウは現場近くに住む68歳の男性が飼育していたが、脱柵したことに気づいて捜索していたという。この男性は数か月前まで沖縄県でダチョウの飼育事業を行っていたが、「大阪の寒さにダチョウが耐えられるか」を試すため、生後3か月の幼鳥2羽を持ち帰り、自宅の庭に設置した木製のケージに入れていたという。飼育に関して届け出の必要な鳥ではなく、飼育自体に違法性はなかった。
幼鳥とはいえ、大きさは1mを超えており、道路を逃走する様子は迫力があったようだ。警察は「大阪にダチョウがいたことも驚きだし、ダチョウを追跡するためのパトカーを出動させたのも初めて」、「国道1号は交通量も多い。驚いたクルマが追突などの事故を起こさなくてよかった」と話している。