強引な車線変更原因の死亡事故、一審判決を高裁が支持

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2004年、東京都町田市内の東名高速道路下り線で、強引な車線変更が原因で後続車がハンドルの操作を誤り、4人が死傷する事故を誘発したとして、業務上過失致死傷罪に問われた26歳の男に対する控訴審判決公判が3日、東京高裁で開かれた。裁判所は一審の横浜地裁判決を支持。被告の控訴を棄却した。

問題の事故は2004年1月11日夕方に発生した。東京都町田市鶴間付近の東名高速下り線を走行していた乗用車が中央分離帯に接触。縁石に乗り上げた弾みで横転。運転していた39歳(当時)の男性ら2人が死亡、同乗者2人が重傷を負った。

事故は追越車線(第3車線)を走行していた男性のクルマの直前に、第1車線から一気に車線変更してきたクルマが強引に割り込んだことが原因で発生しており、警察では後に割りこんできたクルマを割り出し、運転していた男を業務上過失致死傷容疑で逮捕。検察も同罪で起訴し、一審の横浜地裁は割り込みが事故の引き金になったと認定し、禁固3年6か月の実刑を命じていた。

被告側は「事故の原因は割り込みだけではない」と主張し、一審判決を不服として控訴していたが、3日に開かれた控訴審判決公判で、東京高裁の中川武隆裁判長は「被告弁護側の主張には根拠が無い」と指摘。「被告の粗暴かつ危険な運転で、取り返しのつかない結果を招いた責任は極めて重大」と認め、一審の横浜地裁判決を支持。被告側の控訴を棄却した。

《石田真一》

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