マツダは2006年より『RX-8』水素仕様をリース販売しているが、東京モーターショーに出展する『プレマシー』水素仕様ではメカニズムが大きく変更されている。最大の違いは、バッテリーを積んでハイブリッド化していることだ。
エンジンの動力が機械的に駆動輪に直結せず、電気エネルギーに改変してモーターを駆動して走る「シリーズハイブリッド」を採用している。
おもしろいのはその考え方。一般的なシリーズハイブリッドのエンジンは効率を追求して一定の回転数を保つが、このプレマシーはアクセル操作に反応してエンジン回転も上下する。アクセルでコントロールするのはモーター出力だが、エンジン回転も連動しているのである。
理由は、走る実感。「ハイブリッドといえども、マツダは走る楽しみを失いたくない。アクセル操作とエンジン回転が同期し、走りにエンジンが応える気持ちよさをしっかり味わえます」と技術研究所の松下正典さんは理由を説明する。つまり、水素エンジンのハイブリッドカーでもしっかりと「Zoom-Zoom」というわけだ。
水素エンジンの出力は、一世代前のRX-8ハイドロジェンREに比べて約40%アップ。ハイブリッド化により、航続は約2倍の200kmに到達している。マツダでは、「2008年からのリース販売」を目指しているという。