新クライスラーがニッチ宣言

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新クライスラーがニッチ宣言
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クライスラーグループの新CEO、ボブ・ナルデリ氏が、ニッチマーケットに対する興味を明らかにした。実はナルデリ氏自身がクライスラー『プロウラー』のオーナーであり、以前からクライスラーの打ち出すユニークな車に関心を寄せていたという。

「メーカーは顧客が期待する大胆なデザインを察知する敏感な目を持たなければならない」と語ったナルデリ氏。かつてプロウラー、PTクルーザーなどのヒットを放ったクライスラーが、初心に戻って顧客に受け入れられる車造りを行うよう路線を変更したい、という。

しかもナルデリ氏が目指すのは、「地域に特化したデザイン」。国土の広いアメリカでは、地域ごとに求められる車の性能、デザインなどが異なる。しかし自動車メーカー首脳はこれまでこうした地域の特徴に言及はしても、地域ごとにデザインを変更する、などの手間とコストのかかる作業は行って来なかった。ナルデリ氏は、積極的にこうした地域の特徴に沿った車を開発したい、との抱負を持っているという。

クライスラーでは新型ミニバンの後部座席にテーブルを設置して話題となったが、ナルデリ氏が目指すのはこうした「顧客のニーズに応え、既存のものに新機軸を打ち出すデザイン」だという。

初年度の年収1ドル、出来高ボーナス制という高いハードルを敷いてクライスラーに入社したナルデリ氏。その手腕が問われるのはこれからだ。

《Sachiko Hijikata, US editor》

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