運転者に飲酒運転の可能性あり---死亡事故で不起訴不当を議決

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2005年11月に熊本県熊本市内で発生した交通死亡事故について、熊本検察審査会は17日、事故を起こしたものの不起訴処分となった25歳の男性について「不起訴不当」とする議決を行った。飲酒運転の可能性がありながら、捜査段階で追及しなかったという。

同審査会によると、問題の事故は2005年11月20日の午前2時30分ごろ発生した。熊本市新屋敷1丁目付近の県道を横断していた33歳(当時)の男性が走行していた乗用車にはねられた。男性は頭を強打。収容先の病院で約3時間後に死亡した。

警察ではクルマを運転していた25歳の男性を業務上過失致死容疑で検挙。同容疑で書類送検されたが、検察は死亡した男性が横断禁止となっている場所を横断していたことなどを重視。「歩行者がいることは予見不可能で、衝突は回避不能だった」として、2006年12月に男性を嫌疑不十分で不起訴としたが、死亡した男性の遺族が「不起訴不当」を審査会に訴えていた。

審査会はクルマを運転していた男性が事故の当初から前方不注意や速度超過を認めていたことを重視。「運転者が前方を注視し、速度超過を行っていなければ、横断禁止場所であったとしても事故を回避することができた可能性が高い」と判断した。

また、運転していた男性は事故前の2時間近くを飲食店で過ごしていたことを供述しながら、警察が事故当時にアルコール検知を行っていなかったことについて触れ、「酒類を提供する飲食店に2時間もいながら、酒を飲まなかったという証言は信用できず、初動捜査においてアルコール濃度のチェックを行わなかった捜査体制にも疑問が残る」と指摘。現場でブレーキ痕の確認ができなかったことも含めて「これを不起訴にするには疑問が残る」として、不起訴不当の議決を行った。
《石田真一》

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