5月の新車販売台数でフォードモーターが昨年同月比6.9%減となり、トヨタ自動車が米でGMに次いで2位の成績となった。トヨタ車の販売は昨年同月比9.7%増と好調だ。
投資会社サーベラスへの売却が確定したクライスラーグループは、4.9%増となったが、販売の多くはマージンが薄いフリート車両あるいはインセンティブに頼ったもので、純益高がどれほどになるのかは今後の発表待ちとなる。
また、日産自動車は全体で3.2%増の売り上げを見込んでいるが、うち小型車の販売が7.3%増で、同社では「アメリカ全体の消費者の動向を反映している」と分析している。
米では消費者の満足度指数の落ち込み、住宅市場の冷え込み、ガソリン価格の高値推移など経済の不安定要素が多く、こうしたことからリーマン・ブラザーズの自動車アナリスト、ブライアン・ジョンソン氏は「高い車、燃費の悪い車は今後も苦戦を強いられ、その分コンパクトカー、燃費の良いハイブリッドなどが市場を伸ばす」と今年の販売傾向について語っている。
米全体では4月の売り上げが前年比で7.6%減と不調だったため、5月期の回復が見込まれるが、全体としての数字は3−7%増に留まる、と考えられている。