パトカーから逃れようとして衝突事故の男に懲役9年の実刑

自動車 社会 社会

昨年10月、滋賀県長浜市内の県道で、パトカーの追跡から逃れようと対向車線に進出したことが原因の正面衝突事故を起こし、4人を死傷させたとして危険運転致死傷などの罪に問われた24歳の男に対する判決公判が20日、大津地裁で開かれた。裁判所は被告の男に対し、懲役9年の実刑を命じている。

問題の事故は2006年10月15日未明に発生した。信号無視の容疑でパトカーに追跡されていた軽乗用車が信号待ちしていた他車を追い抜く目的で対向車線側に進出して交差点を通過。この直後、赤信号の表示を受けて対向車線側で減速しつつあった別の軽乗用車と正面衝突した。双方のクルマは大破。順走車に乗っていた1人が死亡、3人が重軽傷を負ったほか、逃走車に乗っていた2人も負傷した。

逃走していたクルマを運転していた24歳の男は無免許で、事故を起こす直前まで飲酒を行っていたことが判明した。検察は危険運転致死傷や道路交通法違反(酒気帯び運転、無免許、信号無視)の罪で起訴。初公判で被告は起訴事実を全面的に認めていた。

20日に行われた判決公判で、大津地裁の長井秀典裁判長は「パトカーから逃れる目的で赤信号を無視し、対向車線側に進出するという危険かつ無謀な運転だった」と指摘。さらに「自己中心的な動機に酌量の余地はない」として、被告に対して懲役9年の実刑判決を言い渡した。

《石田真一》

【注目の記事】[PR]

編集部おすすめのニュース