トーヨーエイテック、金型の寿命を高めるコーティングを開発

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トーヨーエイテックは、プレス加工に使用する金型に適したコーティングを新開発し、本格的に発売を開始すると発表した。

新開発の低温TiC(炭化チタン)はPVD(物理的蒸着法)によるTiCコーティングで、PVDとCVD(化学的蒸着法)の特長を兼ね備え、PVDのもつ寸法・形状精度の高さと、TiC(CVD)のもつ金型寿命を格段に高める機能を持つ新商品だ。

同社が開発したのはPVDコーティングの新膜「低温TiC」。CVDで定評のあるTiCを低温処理で金型にコーティングするため、コーティング後の金型の寸法・形状精度が高く、耐摩耗性に優れているのが特長。

金型の表面にコーティング(硬質膜を蒸着)する方法として、一般的にCVDとPVDの2つの処理方法がある。

CVDは膜の密着性が良く、複雑な形状でも膜のつきまわり性が優れる。中でもTiC膜は硬くて滑り性が優れているため、高張力鋼板用のプレス金型など高負荷のかかる金型に使用されることが多い。

一方、PVDは膜の密着性やつきまわり性が劣るものの、処理温度が500度以下の低温(CVDは1000度程度の高温処理)で、熱変形が少なく寸法・形状精度が高い。

このため、一般的に処理後の金型寿命はCVDの方が優れているが、精度の面からPVDをプレス金型にコーティングするケースが増えてきている。

《レスポンス編集部》

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