日本自動車工業会の張富士夫会長は19日に行われた定例の記者会見で運輸部門のCO2排出量の削減について触れ、「目標達成は可能である」と強調した。
CO2の削減について、日本政府は05年4月に「京都議定書目標達成計画」を策定した。この計画では、産業部門(生産工場など)、民生部門(家庭やオフィス、店舗など)、運輸部門(自動車、鉄道、飛行機など)といった部門ごとに排出量削減の目標と対策が掲げられている。
「自動車業界は運輸部門の目標達成に向けて、自動車の燃費向上、道路・交通対策、エコドライブの普及活動によって、CO2削減に積極的に取り組んでいる。このような取り組みによって、運輸部門のCO2削減は着実に進んでいる」と張会長。
2005年度の速報値では、運輸部門のCO2排出量は2億5700万トンで、2001年をピークに減少基調になっている。
そして、2010年度目標の2億5000万トンまであと700万トンという状況である。文字通り、目標まで手が届くところまできたというわけだ。
張会長自身も、最近は急加速、急発進、アイドリングストップなどに気を遣っているという。
「運転の仕方によって、ずいぶんと燃費も違い、走行距離が伸びると実感している」と張会長は語り、エコドライブの重要性を説いていた。