いすゞ自動車は29日、社長交代の会見を行った。
6月下旬に会長に退く井田義則社長は細井行副社長を選んだ理由について、「社内で一番気心が知れた男である」と前置きし、「私とは性格が正反対。同じ者が何回も続くのはよくないので、細井君が最適だと思ってあとを託した」と述べた。
性格が正反対について、今年の正月明けに社長の内示を受けた細井副社長は、「かなり違うとは自分でも感じている。井田さんは非常のポジティブで前向き、誰にでも心を開く。その逆が私。ネガティブではないですが」と話し、会場の笑いを誘っていた。
それを受けて、井田社長は「私はただスピードが速い。いままでの海外展開でもすごいスピードで展開したが、全体がついてこなかったり、気がついたら、後ろがずいぶんと離れていた。そういうところをこれからきちっと直してもらいたい」と細井副社長に注文をつけた。
これから海外ビジネスを着実に伸ばして行くには、細井副社長のほうが向いていると井田社長は判断したわけで、いすゞは細井時代に海外事業の地固めをすることになる。
細井新社長は1949年8月8日生まれの57歳。岐阜県出身。趣味は飛行機のプラモデル作り。