スウェーデンのボルボと日産ディーゼル工業は20日、東京の品川プリンスホテルでボルボのTOB(株式公開買い付け)のよる日産ディーゼル完全子会社化について記者会見を行った。
ボルボのヨルマ・ハロネンCEO代理は、今回の子会社化の狙いについて、買収防衛策ではなく、「新しいディーゼルエンジンの開発などさまざまな観点からも、100%子会社のほうが意志決定が早くできるため」と説明した。
そして、ボルボグループの日産ディーゼルへのサポートとして、主要コンポーネントの共有化、成長のための財務的な裏付けの提供、世界の複数市場における日産ディーゼル車の投入などをあげた。
今回の100%子会社化で、「両社合計で今後5年以内に年間2億ユーロのシナジー効果が見込める」とハロネンCEO代理は強調し、短・中期的(2−3年)には調達、販売および一部の開発分野、そして長期的(5年以内)には商品企画、生産、一部の開発分野で多くのシナジー効果を生むと見ている。