ブリヂストン、米国の再生タイヤトップメーカーを買収

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ブリヂストンは、米国アイオワ州マスカティーン市に本拠を置く世界トップクラスのタイヤリトレッド事業会社バンダグ インコーポレーテッド社を買収する契約を締結したと発表した。バンダグ社の取締役会は全会一致で今回の買収を承認している。
 
買収価格は1株当たり50.75ドルで、総額10億5000万ドル。今後開催されるバンダグ社の株主総会や関係当局による許認可などを経て、2007年第1四半期の終わりから第2四半期の初めごろを目処に買収手続きを完了する見通し。
 
バンダグ社の買収は、ブリヂストンの米国子会社ブリヂストン アメリカス ホールディング・インクが行う。バンダグ社はリトレッド業界でリーディングカンパニーで、グローバル市場で高いプレゼンスと知名度を持つ。米国、ベルギ−、ブラジル、メキシコに合計10工場を持ち、リトレッドタイヤの製造・販売を行うフランチャイズショップは世界90ヵ国以上で900店以上展開している。
 
また、同社は新品タイヤとリトレッドタイヤを販売するディーラー網として「タイヤ ディストリビュ−ション・システムズ・インク社」を展開するとともに、高速道路沿いでトラック向けオイル交換などを行う整備店「スピ−ドコ・インク社」の87.5%の株式を所有している。2005年の売上高は9億2100万ドル。
 
タイヤのリトレッドとは、使用済みのタイヤのトレッド(接地)部分を取り除き、新たにトレッドゴムを加硫・圧着して再使用するもので、トラック・バス用、航空機用、建設車両用タイヤで広く使われている。日本ではタイヤの「更生」または「再生」と呼ばれており、特に欧米ではリトレッドタイヤは広く普及し、大きな市場を形成している。
 
トラック・バス用ラジアルタイヤの高い技術力と、全世界に拡がる強力な販売ネットワークを持つブリヂストングループと、フランチャイズ・システムをベースにグローバルでリトレッド事業を展開するバンダグ社との組み合わせで、新品タイヤからリトレッドタイヤまで総合的に、技術優位性のある高品質な製品とサービスを提供すると、している。ブリヂストンは今後、北米を始めとする各市場でリトレッド事業に積極的に取り組むことで、資源の有効活用や廃タイヤの削減を図り、地球環境の保全にも貢献したいとしている。

《レスポンス編集部》

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