新型日産『スカイライン』(11月20日発表)に搭載される新型「VQ」エンジンの特徴は、高回転・高出力化ばかりではない。エンジンフィールの改善やスポーティなサウンドの演出など、多くの改良が施されている。
エンジンフィールについては、まずシリンダーブロックを高剛性化して一次振動を抑制。またクランクシャフトのジャーナル径、ピン径をサイズアップしてクランクのねじれや曲がりを防ぎ、高回転時のフィーリングを改善しているという。
一般にジャーナル径やピン径を太くすることは剛性感には有利な半面、慣性モーメントが増大してエンジンのレスポンスが悪化する要因となる。新型VQにおいては、ピストンやコンロッドなどムービングパーツの軽量化やフリクション低減などでそれらの問題を回避している。また、コンロッドの寸法を延長することでピストンの振れを抑制しているのも、高回転時の振動抑制に一役買っているという。