会計ミス! フォードの収益が1000億円もプラス修正

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フォード自動車では、2001年に遡って会計ミスによる収益の再計算を行った。それにより、01年以降の同社の収益が8億5000万ドル(1000億円以上)も増大したという。

この会計報告のミスは、フォードが有利子負債などの計算を、同社の金融部門であるフォードモータークレジットがヘッジしていたために起こったもの。このヘッジ分を取り除くと、今年の9カ月間だけでも72億5000万ドルとされていた赤字額が、70億ドルに縮小するという。

同様に、2001年度の赤字額は550億ドルから480億ドルに、2002年度は10億ドルから9000万ドルに、2003年は黒字額が5億ドルから2億ドルに、2004年の黒字額は35億ドルから30億ドルに、2005年の黒字額は20億ドルから14億ドルに、それぞれ訂正される。これらを総集計すると、01年以降の収益額が8億5000万ドル増える計算になるという。

この結果をふまえ、フォードは北米での経常収支が2009年には黒字に転換する、という見通しを発表。ただしこれは現在行われているコストカットが継続し、フォードが14%から15%のマーケットシェアを維持した場合の想定だ。またフォードでは黒字になる予定額などの細かい数字は明らかにしていない。

巨大企業の会計ミスが、今後どのような波紋を引き起こすのか、先行きが注目される。

《Sachiko Hijikata, US editor》

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