「量か質かと問われれば、量では勝負できない。ボリュームがないので、われわれは質で勝負していかざるを得ない」
こう語るのは富士重工業の森郁夫社長だ。そのクルマづくりについて、社内でいま原点に立ち返って論議をしているとか。
「これまではデザイン的なところに走りすぎた。いままでのお客様をおざなりにしてきたのかなという反省がある。ある意味少し飛びすぎていた」
その森社長が考えるスバル車の特徴は「走り」。しかし、走りにあまり特化するのも問題があるという。やはりこれからは「安全な走り、気持ちいい走りが求められるべきではないか」と森社長。
富士重工は高付加価値商品を持ったグローバルプレーヤーを目指しているが、今後は「あまり尖ったところにはいかないで、お客を増やす」(同社長)戦略をとっていく方針だ。