【ミシュランX-ICE 2006モデル】やわ・カタゴムで発揮する氷上グリップ

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今年で3シーズン目に突入するミシュラン『X-ICE』(エックスアイス)であるが、他の追従を許さない基本性能の高さと実際に使った消費者の満足度の高さから、今年の冬もまた大きなシェアを獲得しそうだ。

X-ICEの系譜は、前モデル『DRICE(ドライス)の進化版という位置づけだ。DRICEの特徴は、その名前のとおりドライ路面とアイス路面の両方で高い性能を示したが、X-ICEはさらにこれらの性能を引き上げているのだ。

X-ICEでは、ドライ路面とアイス路面での性能アップのために新しいトレッドコンパウンドを採用している。それはAPSコンパウンドと呼ばれているもので、ドライ路面で必要とされる剛性の高さとアイス路面で必要とされるソフトさを兼ね備えているのだ。

この一見矛盾する性能の秘密は、しっかりした硬いゴムなのに表面だけはソフトになるという特殊なゴムから生まれている。ゴム表面が路面と接触することにより分子同士のチェーンが切れて柔らかくなるのだ。ソフトになる表面の部分は1mmにも満たない本当に薄い範囲である。その奥は硬いままだから、ドライ路面でのグリップのしっかり感が出せるのである。

ドライスから受け継いだ部分もある。それはトレッドパターンの奥に隠れたクロスZサイプである。ブロックにはしなやかさを出すためにナイフカットのようなサイプが切られているが、このサイプの奥の形状が三次元の形をしているのだ。スーパーで売っている卵ケースのような凸凹が横向きにデザインされていて、それが重なることによって動きづらい形になるのだ。

アイス路面ではブロックにあまり力は掛からないから、サイプの細かさが生きてくる。またこの細かい隙間が多いから水を吸い込む能力も高い。しかしドライ路面では大きな力がトレッドのブロックに掛かってくるので、通常のサイプではヨレヨレになってしまう。卵ケースのような三次元の形が重なり合えば、非常に剛性の高いブロックができるという狙いである。

スタッドレスタイヤといっても、つねにアイス路面やスノー路面だけを走るわけではない。雪国でも高速道路は除雪が行き届いている。また都会のスノーボーダーやスキーヤーは、スキー場に行くまではほとんどドライ路面を走っていく。だからいくらアイス路面の性能がよいといっても、まずはドライ路面で安心して走れる性能が必要なのだ。

もちろんX-ICEだって夏タイヤと並ぶほどドライ性能が高いわけではないが、一般道をごく普通に安心して走れるレベルを確保しているところが凄いといわれる所以である。

《こもだきよし》

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