酒と睡眠薬でハイになれる…危険運転容疑で送検

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飲酒運転を原因とする死亡事故を起こしたとして業務上過失致死やひき逃げ容疑で逮捕されていた20歳の男について、大阪府警は3日、事故当時には酒に加えて睡眠薬も服用し、酩酊状態にあったとして、容疑を危険運転致死に変更して送検した。

どちらか一方での危険運転容疑適用例は多々あるが、飲酒と睡眠薬の併用で同容疑が適用されるのは極めて異例とみられている。

大阪府警・曽根崎署によると、問題の事故は9月17日の午前8時10分ごろ発生した。大阪市北区茶屋町付近の市道で自転車に乗っていた43歳の男性が、進行してきた乗用車と接触した。男性は路上に投げ出された際に頭を強打。意識不明状態が続いた後、9月28日に死亡した。男性と接触したクルマはそのまま逃走したが、9月18日に20歳の男を業務上過失傷害や道路交通法違反(ひき逃げ)などの容疑で逮捕した。

男は飲酒運転の発覚を恐れて逃走したことを認めたが、その後の調べで「事故を起こしたとみられるクルマが蛇行運転を繰り返していた」という目撃情報が数件寄せられていることがわかった。縁石への接触痕も発見されたことから、逮捕された男を追及したところ、事故当時は酒に加えて睡眠薬を服用。酩酊状態だったことが新たに判明した。

男は「睡眠薬を酒と一緒に飲むと、少量の酒でも酔える」、「ハイになって気持ちが良い」などと語り、以前から同様の行為を行っていたこともほのめかした。警察では飲酒に加え、薬物の摂取で正常な運転はできなくなっていたと判断。男の容疑を危険運転致死に変更して送検した。

なお、この事件については、事故後に男と運転を交代し、逃走を手助けした18歳の少年が犯人隠避の容疑で。酒類を男に提供したバーの経営者が道路交通法違反(飲酒運転幇助)容疑で逮捕されている。

《石田真一》

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