誕生から90年を迎えるBMWは、9月13日(水)−20(水)、東京都港区の六本木ヒルズ森タワー53Fの森美術館で、「『BMW革新の軌跡』ヒストリックカーでつ づる発展の歴史」と題して展覧会を開催中だ。
会場には1928年BMW初の四輪自動車『Dixi 3/15』から、『M6』などの現行車まで20台が展示されている。そのためBMWだけでなく自動車デザインを、時間軸に俯瞰できる機会でもある。
たとえばフロントガラスの変革。1928年のDixi 3/15 DA-2では垂直の1枚の平面ガラスが、1935年の『315/1 Roadster』では、後傾した1枚の平面ガラスに変わる。それが1938年の『328 Wendler』では中央で繋げた2枚の平面ガラスになる。その後1948年の『335 Wendler』は、まだ2枚の平面ガラスだが、1958年の『503 Cabriolet』では、ついに曲面ガラスが採用される。
つまりフロントガラスのデザインは、見栄えや空力の観点から、1920年代の垂直の1枚の平面ガラスから1930年代前半の後傾した1枚の平面ガラス、1930年代後半−40年代の2枚の平面ガラス、そして1950年代からは曲面ガラスへと変革していくのが見て取れる。
BMWの展示車を見ながら、そんなデザインと技術の進歩を見るのも楽しみの一つではないだろうか。