ヨーロッパの鉄道の車窓の中でも1、2を争う雄大さと言われているのが、ノルウェー国鉄のオスロからベルゲンへの路線、通称ベルゲン鉄道だ。
フィヨルドの岩山を縫うように走るこのルートは、直通列車が約7時間かけて結ぶ。オスロから乗車した場合、この路線の駅で最も高い海抜1222メートルに位置する、フィンセ駅周辺で左手側に氷河を見ることができる。さらにそこから先ベルゲンまではずっとフィヨルド地帯を走るため、絶景の連続だ。
途中駅のミュダールでは山岳鉄道のフロム鉄道が接続しており、それに乗ってフロムへ抜け、そこからフェリーでソグネフィヨルドを観光、バスでヴォスへ抜け再びベルゲン鉄道に乗車し、オスロへ向かうという、迂回しながらフィヨルド観光するルートも人気だ。
オスロからベルゲンへ直通する列車は1日7本で、うち1本は夜行。車両は近代的な特急型と機関車が客車を引くタイプの2種類があり、どちらもリクライニングする広いシートで快適。
人気路線なので観光シーズンは前日までに駅で座席の予約をしておくのがベター。オスロ発の車窓は、氷河なら左側、後半のフィヨルドなら右側がお勧めだ。