スクールバス購入のために公用車を売却

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イタリア南部サンマルコ・イン・ラミス村のミケランジェロ・ロンバルディ村長は、このほど公用車を売却することを決めた。売却するのはランチア『リブラ』。目的は、公営幼稚園と小学校で共用するスクールバスを購入するためだ。

サンマルコ・イン・ラミスは、標高550mの山間にある総面積234平方km、人口1万5000の村。左翼民主党出身のロンバルディ村長は、今回の決定について、「残念だが、村の金庫は空の状態。破綻に陥らないための措置だ」と説明する。

ランチア・リブラは1999年にデビュー。当初国内ではハリソン・フォードをCMキャラクターに起用するなど、派手なキャンペーンを展開した。

しかし実際は、覆面パトカーをはじめ官公庁に多く納入されたのと対照的に、一般市場ではヒットというには程遠かった。売れ筋のステーションワゴンでも、昨年は月間登録台数が100台前後の月が続き、現在はすでにランチアの公式ウェブサイトからも消えている。

不人気車ゆえ心配なのは、リブラの売却価格だ。現在、村長車と同じ2001年式リブラ・セダンの中古査定価格は、5500−8000ユーロ(約82−120万円)といったところが相場である。

もし新車のスクールバスを狙っているとすると、リブラを売却しても道のりはまだまだ遠い。残された道は、村長がリブラを運転して子供たちをシャトル送迎か?

《大矢アキオ Akio Lorenzo OYA》

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