【D視点】ゲイシャ、フジヤマ、スバル ステラ?

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 技術者のプライドが生んだ『スバル360』

自動車メーカーのイメージは、会社創設の経緯で決まることが多い。中島知久平が海軍を退役して「富士重工業」の前身である「中島飛行機株式会社」を創設したことから、スバルの技術イメージが生まれている。

社名が示す通り、航空機生産を通して「隼」、「月光」そして「疾風」などの名機を生む。それを支えたのは超優秀な技術者だが、優秀な人材が航空機設計に集まるような時代的背景もあったようだ。

太平洋戦争終結後は当初、日本を統治していたGHQにより乗用車の生産が禁じられていたが、やがて許され多くのメーカーが国民車づくりに挑戦した。そこで生まれたのが『スバル360』であり、日本のモータリゼーション推進の一翼を担うこととなる。

ボディサイズは全長2990mm×全幅1300mm×全高1380mmで重量は385kg。2ストローク2気筒エンジンで最高出力16馬力と非力ながら、4人乗りで最高速度83km/hに達する。しかも、乗り心地、走行安定性などは小型車と比べても遜色なく、「世界水準をいくミニカー」との評価を得る。余談だが、このクルマのスクーターのようなエンジン音から、当時の状況を想像するのもある年代には愉しい。

フォルクスワーゲン『ビートル』にも似るスバル360は、小柄な姿から「てんとう虫」という愛称で呼ばれた。しかし航空機技術を応用したモノコック軽量構造と同時に、形状自体がユニークなデザインともなっていた。特にインテリアから見た剥き出しのピラー形状や、ルーフ構造は印象深い。

技術者のプライドが生んだようなスバル360がもたらすプレッシャーか、その後のモデル開発でスバルはイメージ作りに迷走してしまう。これまでの迷いを清算したようなステラをスタートラインに、スバルイメージに相応しいクルマを見たいと願う人は多い。

《松井孝晏》

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