【D視点】フォード マスタング…ハッピーな青春の車

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 ハッピーな気分は大切

ハリウッド映画は楽しいだけで中身がないと批判する人もいるが、「払った金額以上」に楽しみたいのがアメリカ人。アメリカ人気質を最も感じさせるのはハリウッド映画だが、ディズニーランドやユニバーサルスタジオも引けを取らない。

仕事でロサンゼルスに行った折、好奇心と物見遊山でハリウッドのユニバーサルスタジオを訪問した。『キングコング』、『ジョーズ』、『バックドラフト』そして『バック・トゥ・ザ・フューチャー』など、映画の名場面のセットが機械仕掛けで動くさまに思わず引き込まれてしまった。以来、アメリカ人のエンターテイメントには一目置くようになった。

アメリカでは、クルマもエンターテイメントの対象にしてしまう。アメリカの50年代、60年代の飛行機や鮫のようなクルマも、イメージから生まれたデザインであり、クルマの実用性や空気力学のような理屈には無頓着なのだ。

かなり昔のことだが、モーターショーで終日マスタングに魅入っていたことがある。4輪を踏ん張り、先端を持ち上げ気味の長いフッドと小さなキャビンのフォルムは、肉食動物が獲物を獲ろうと構える姿。しかも、お腹を空かせた痩せ狼のように筋張った筋肉質のスキン。これだけでは飽きたらず、ラジエーター開口の形状や丸型2灯のヘッドランプ脇の魚のエラのような掘り込みは、凶暴な鮫の面構えを連想させる。

今から考えると、欧州車には目もくれず、攻撃的なクルマだけに魅せられたのは不思議だ。「所得倍増論」のもと新幹線開通や東京オリンピックなど「奇跡の成長」と呼ばれた60年代の日本の熱気がそうさせたのかもしれないが、こんなハッピーな気分も、時には大切にしよう。

《松井孝晏》

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