【レクサス ハイブリッド 考察】他車の追随を許さない制御

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レクサス『GS450h』の加速フィーリングは、なるほど430とも350とも大きく異なるものだ。

アクセルONとほぼ同時に背中をドンと押される力感の強さは、“エンジン車”では決して味わえないもの。日常のシーンではまずモーターパワーのみでスタートが切られ、その後速度の上昇に合わせて協調制御が行なわれながらエンジンパワーへと引き継がれることになるが、この際のエンジン始動のショックはほとんど気にならないレベル---というよりも、ことさらにそこに意識を集中していないと気付かないというのは見事な出来栄えだ。

「可変バルブタイミングシステムを用いてコンプレッションを落とすなどの制御も行なっている」というが、このあたりのノウハウが他社のシステムがなかなか追いつけない要の部分なのか知れない。

アクセルペダルの踏み加減に対する加速感のリニアな変化ぶりにも感心する。前出リダクションギアが変速を行なうはずの80km/h程度の速度に達しても、息の長い加速感に変化は感じられない。このあたりのチューニングの巧みさも、もはやハイブリッドカーづくりに“長い歴史”を持つトヨタの作品ならではという印象だ。

いっぽうで、エンジン回転数が高まるとそこでのサウンドはやはり6気筒らしさが顕著になるし、ATセレクターにもそれなりの微振動が伝わってくる。このあたりは、このモデルを「GS430を凌ぐトップグレード車」と受け取るためにはやや抵抗感が抱ける部分といえなくもない。

ところで、これからのハイブリッドカーがそのコスト面とともに取り組まなくてはならない重要な課題が重量増の問題だ。事実この450hの場合も、同エンジンを搭載する350に比べると250kg、8気筒エンジン搭載の430に比べても190kgと、一部に装備差もあるとはいえ大幅な重量増が避けられていない。

当然、これはシャシーへの負担を増すことになり、運動性能への影響も懸念される。シリーズ中では唯一“アクティブスタビライザー”を標準装備としたのも、こうした点と無関係ではなさそうだ。実際のドライブフィールでもステアリングフィールは今ひとつスッキリせず、接地感も希薄である点が多少気になったりするが、必ずしも100%がその影響とはいえないまでも重量の増加は決してこうした点にもプラスの効果はもたらさないはずだ。

高GブレーキングではABS介入前に前輪がロック気味となり、それをきっかけとしたアンダーステアが顔を覗かせると今度はそれを補うべくVSCが介入するなど操安性のバランスが崩れるといった傾向も見られたが、こうした点も含めて「ダイナミズムの完結」を謳うモデルとしては今一歩の走りの洗練度が欲しいと感じられる。

なるほど、絶対的な加速力でもそのフィーリング面でも、動力性能に関してはインパクトのある走りを味わわせてくれるのがGS450h。しかし、近い将来と目される駆動用バッテリーの“フルモデルチェンジ”(ニッケル水素→リチウムイオン?)の可能性なども含めて、ハイブリッドカーの進化はまだまだ加速を続けて行くはずだ。
《河村康彦》

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