トヨタ自動車は10日の取締役会で張富士夫副会長が会長に昇格し、奥田碩会長が取締役相談役に退く首脳人事を内定した。6月26日の株主総会後の取締役会で承認を得て、正式に就任する。
張副会長の会長就任は昨年に奥田会長が明言していた既定路線。渡辺捷昭社長は10日に東京で行った記者会見で、新体制について「グループ(各社)と密に連携し、それぞれの機能を担っていくという基本は、従来と大きく変わることはない」と述べた。
ただ、取締役として残ることになった奥田会長には「大所高所から経営環境を見ていただき、アドバイスしてもらいたい。われわれも相談にいきたい」と、今後も経営の助言を受けることになるとの考えを示した。