自衛隊トラックへの追突事故、会社の責任も追及

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兵庫県警は3日、今年2月に兵庫県福崎町内の中国自動車道で発生し、陸上自衛隊員13人が死傷したトラック追突事故について、事故を起こした運転手の体調不良を知りながら運転を命じたとして、法人としての会社と、運行管理者を道路交通法違反(過労運転等下命)容疑で書類送検した。

問題の事故は2月22日の午前9時30分ごろに発生している。福崎町大貫付近の中国自動車道上り線で、陸上自衛隊・姫路駐屯地の普通トラックに対して後続の大型トラックが追突。自衛隊のトラックは押し出されて路外に立つ小屋に衝突した。この事故で荷台に乗っていた隊員が車外に投げ出され、2人が死亡。11人が重軽傷を負った。

大型トラックを運転していた29歳の男は業務上過失致死傷容疑で逮捕・起訴されているが、警察の調べに対して「衝突の衝撃で目が覚めた。居眠りしていたらしい」と供述。事故の数日前から勤務する会社の上司に対して「胸が痛くて眠れない」などと不眠の症状を訴えていたという。だが、会社はこれを受け入れずに通常どおりの勤務を命じていた。

警察ではこの点を重視。会社側が運転手の睡眠不足状態を知りながら勤務を命じていたのは明らかだとして、法人としての会社と、運転手に勤務を指示した38歳の運行管理者の男を道交法違反容疑で書類送検した。

《石田真一》

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