ポルシェAGは、新開発のオープンコックピットのプロトタイプレーシングカーの初テストをエストリルサーキットで実施するとともに、同車両の車名を「RSスパイダー」に決定したと発表した。2名のドライバーも発表した。
RSスパイダーの車名は、1953年の『スパイダー550 1500RS』をはじめ、ポルシェのレースでの活躍を彷彿させる。ポルシェは1954年のカレラ・パナメリカーナに、初めてオープンコックピットのスパイダーを参戦させた。
新型RSスパイダーはポルトガル南部のエストリルサーキットで、レース同様の条件下で、3日間の初テストを行った。この結果、モータースポーツ部門のハルトムート・クリステンディレクターは「新開発の3.4リットルV8エンジン、トランスミッション、シャーシの性能に高い期待を抱いたが、当初期待した通りの結果を得ることができた」としている。
RSスパイダーは、ペンスキーモータースポーツがアメリカン・ル・マンシリーズのル・マンプロトタイプ2クラスに(LMP2)耐久レースに参戦するためのマシンで、エストリルでのテストには、ルカス・ルール(モナコ)とサシャ・マーセン(ベルギー)がドライバーとして参加した。
このペアによるRSスパイダーのデビューレースは、10月1日に米国アトランタで、続いて10月16日に米国ラグナセカで開催される。アトランタの「プチ・ル・マン」レースには、フランス人のエマニュエル・コラールもドライバーとして加わる。
ペンスキーモータースポーツは、2台のRSスパイダーで2006年のル・マンシリーズにフル参戦する予定で、エストリルでのテストとレースプログラムは、そのための準備。