パトカー内でナイフを振り回した容疑者に発砲

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2日、群馬県大間々町内の国道122号線で、住居侵入の容疑で警察に任意同行を求められ、パトカーで移送されていた男が車内で暴れだし、隠し持っていたナイフで警官に切りつける事件が起きた。

別の警官が男に拳銃を発砲。弾は2発が命中し、男はすぐに近くの病院に収容されたが、約3時間後に死亡した。

群馬県警・大間々署によると、事件が起きたのは2日の午前9時10分ごろ。

これに先立つ同日の午前8時25分ごろ、東村内に在住する住民から「家に不審な男が侵入した」との通報が寄せられた。

同署員が駆けつけた際には男は現場となった民家から逃走していたが、周辺を捜索したところ、目撃情報に酷似した男を発見。職務質問を実施したところ、言動に不審な点が見られるため、同署への任意同行を求めた。

男は警官の指示に従ってパトカーに乗り込んだが、大間々町上神梅付近の国道122号線を走行中、隠し持っていたナイフ(刃渡り約6cm)を振り回し、後部座席で隣に座っていた33歳の巡査部長の顔面などを切りつけた。

パトカーの後部座席は内側から開閉できないため、運転していた48歳の巡査部長は路肩にパトカーを止め、警棒で威嚇しながら「ナイフを捨てろ」と迫った。

ところが男はこれを聞き入れず対峙。抵抗する姿勢を見せたため、拳銃を取り出して「撃つぞ」と威嚇した。

だが、男はこれに対しても「撃てるものなら撃ってみろ」と開き直り、人質状態となっていた巡査部長にさらに切りかかろうとしたため、拳銃2発を直接発砲した。

弾丸は2発とも男の左上半身に命中。巡査部長は男を殺人未遂と公務執行妨害の現行犯で逮捕し、そのまま近くの病院に収容した。しかし、男は事件発生から約3時間後の同日正午すぎに死亡している。

切りつけられた巡査部長は顔と左胸に切り傷を負い、重傷となった。

警察では「痛ましい結果になったが、警察官が直接的な危害を加えられており、発砲は正当な職務の一環と考えている」とコメントしている。

《石田真一》

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