そこだけヨーロッパのショーのようなブースを構えていたのは、中国のデザインスタジオX-GENE。『Xクーペ』は2ドアFRクーペのデザインスタディ・モデルである。目新しさはないが、伝統的はロングノーズスタイルはまさにクーペのアイコン。分かりやすく、どこかクラシカルで安心感がある。残念ながらブースにいた人は「中国語オンリー」だったので、どういう人がデザインしたのかは不明だが「会社のチーフデザイナーの作」のようだ。イタリアのカロッツェリアが関係しているのか、あるいはヨーロッパでデザインを学んだ中国人の作品か。中国からイタリアのカロッェリアや造形関係の大学に留学している「デザイナーの卵」はけっこういるらしい。ただし、スタイリングのワザがあってもデザイニング(設計)が出来なければ商品としての提案は難しい。このXクーペから量産図面を起こせるかどうかは不明である。しかし、こうした「実用車」以外の分野にも目が向けられるようになり、自動車メーカーから独立したデザインスタジオの経営が成り立つのだから、中国のモータリゼーションは急速に進展したと見ていい。
イード、「上海モーターショー2025」現地取材レポートを発表 ~EV技術は人型ロボットへ、日系メーカーは巻き返しなるか~ 2025年5月26日 今年の4月23日~5月2日に中国・上海で開催された「上海モーター…