バイク死亡事故…自動車専用道2人乗り資格なし

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14日夜、広島県尾道市内の国道2号線・尾道バイパス上り線(自動車専用道路)で、17歳の少年2人が乗ったバイクが縁石に接触して転倒し、このうち1人が死亡、もう1人が重傷を負う事故が起きた。

今月1日に自動車専用道路や高速道路などでのバイク2人乗りが原則解禁されて以降、こうした道路で2人乗りバイクが死傷事故を起こしたのは全国で初めてとなる。

広島県警・尾道署によると、事故が起きたのは14日の午後9時30分ごろ。

尾道市久保町付近の国道2号線・尾道バイパス上り線で、17歳の少年2人の乗った中型バイク(400cc)が、中央分離帯の縁石に接触し、バランスを崩して転倒。乗っていた2人とも路上に投げ出された。

この事故でバイクを運転していた17歳の少年が頭を強打したことによる脳挫傷が原因で即死、同乗していた別の17歳少年が全身を強打する重傷を負った。

2人ともヘルメットを着用していたが、転倒した速度が速かったらしく、頭部を完全に保護できなかったようだ。

現場は片側2車線の緩やかな左カーブ。バイクはこれを曲がりきることができず、そのまま直進し、縁石に接触してバランスを崩したものとみられている。縁石にはタイヤが接触したような痕跡も確認されている。

バイクの2人乗りについては、一般道においては免許取得後1年経過後から。また、今年4月1日から改正道交法が施行され、一部を除く高速道路や自動車専用道において免許取得後3年間を経過し、20歳を超えた運転者に対しては原則的に2人乗りが認められるようになっている。

事故が起きた尾道バイパスは、歩行者や軽車両の通行が禁止された自動車専用道路。死亡した少年は免許取得後7カ月を経過したばかりであり、一般道での2人乗り資格も有してなかった。

改正道交法が施行された今月1日以降、自動車専用道路や高速道路で2人乗りバイクが関係する死亡事故が起きたのは全国で初めて。

2人乗り可能な資格などがわかりにくく、ゴールデンウィークには2人乗り全面解禁と勘違いした運転者が増える可能性があることから、警察では2人乗りバイクの運転者に対する資格確認を厳密化させるとともに、免許取得後3年を経過した20歳以上の運転者には、有資格であることを証明する免許証の裏書を最寄りの警察署で実施することを推奨している。

《石田真一》

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