8人死傷のひき逃げ男を危険運転致死傷罪で起訴

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検察庁・千葉地検は2月25日、2月上旬に千葉県松尾町内で8人を死傷させるひき逃げ事故を起こした31歳の男を危険運転致死傷や道路交通法違反(ひき逃げ、無免許)の罪で起訴した。当初の逮捕容疑は業務上過失致死傷だったが、その後の捜査過程で判明した事実から罪状を重く判断した。

検察庁・千葉地検によると、問題の事故が起きたのは2月5日の午後9時20分ごろ。松尾町下野付近の県道で、近くの飲食店から出てきたばかりの男女8人が、後方から走ってきたクルマに相次いではねられた。

はねられた8人は数十メートルの区間に分散するように倒れており、このうち59歳の男女4人が全身打撲が原因で死亡。他の4人も重軽傷を負った。

事故を起こしたクルマはそのまま走り去っており、警察では死亡ひき逃げ事件として捜査を開始したが、翌6日朝に「何かにぶつかったかもしれない」と同署に出頭してきた31歳の男を業務上過失致死傷と道交法違反(無免許運転)の容疑で緊急逮捕している。

事故から約11時間後の検知でも、男の呼気からは1リットルあたり0.03ミリグラムのアルコールを検出。当初は「九十九里海岸で日本酒のワンカップ1本を飲んだ。飲酒運転の発覚を恐れて逃げた」と供述していた。

だが、その後の調べで男は親類の法事に出席。事故当日の午後7時ごろからビールをコップで1杯、日本酒6合、焼酎水割りをコップで数杯飲んでいたことが明らかになった。

また、男は事故を起こして動けなくなったクルマを捨て、知人宅からクルマを盗み出して使っていたことも判明している。

男もこれが発覚した後は「たくさん飲んだ」と認める供述を行っており、千葉県警は逮捕容疑の業務上過失致死傷を危険運転致死傷に切り替えて送検。検察も同罪で起訴することを決めた。

《石田真一》

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