20日、滋賀県大津市内の中古車販売店で、客を装って来店した男が、店頭に展示していた乗用車1台を盗んで逃走する事件が起きた。男は30分後に京都府京都市内で交通違反を起こし、現行犯逮捕されている。
滋賀県警・大津署、京都府警・川端署によると、事件が起きたのは20日の午後5時40分ごろ。大津市苗鹿1丁目付近にある中古車販売店を訪れた男が、店頭に置かれていた展示車(時価63万円相当)に乗り込み、そのままエンジンを掛けて逃走した。
店から通報を受けた滋賀県警では県内に一斉手配するとともに、クルマが京都府内に逃げ込む可能性があるとして、京都府警にも手配を要請した。
要請を受けた京都府警が幹線道路を中心にパトロールを続けていたところ、川端署・地域課のパトカーが京都市左京区北白川仕伏町付近の市道で、手配されているクルマを発見。サイレンと赤色灯を使用して追跡を開始した。
パトカーは逃走するクルマに対してマイクを使って停止するように呼びかけたが、クルマはこれを無視して逃走を続けた。途中、Uターン禁止の場所で強引にUターンしてパトカーを振り切ろうとしたが、渋滞の車列に行く手を遮られるなどした。
運転していた男は最終的にクルマを捨て、走って逃げようとしたが、後を追ってきた警官が身柄を確保。道路交通法違反(転回禁止違反)の現行犯で逮捕するとともに、自動車窃盗の容疑でも事情を聞く方針だ。